はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

平安時代なんて

次の読書会の課題本は「この世をば」(永井路子さん)という時代物。
平安時代に生きた道長の生涯を描いた物語だ。
わたしはこういう時代物はとても苦手だ。
しかも文庫上下巻あってながながと続く。
おもしろいと思えず、ちょっとずつしか読み進めることができない。
読書会が近づいてきたが、まだ上巻の半分までしか読めていない。


でもちょっと興味をひかれたことがある。
道長の父兼家の60歳の祝いに、源頼光が30頭の馬を献上したというところだ。
わたしの少ししかない歴史の知識によると、この「らいこう」は源満仲の子ども(大江山酒天童子を退治したという伝説がある)。源満仲はわたしが育った田舎の近くの町「多田」荘の人で、多田源氏の祖に当たる人。
そして満仲の弟満政がわたしの故郷にある(国の重要文化財になっている)神社を建てたり、
今もおもしろい民話の伝わる寺(神社のすぐ近くにある)のある地域に満政が晩年移り住んだという。
わたしの生まれた地域と本に出てくる物語の背景がつながっていくのはなかなかおもしろい。
NHKでいつもみている「平清盛」の時代はそれよりも少し時代が新しくなったころだ。ふるさとの田舎の人たちの中で、「義経がこの地を通って神戸のほうへ抜けたこともありうることだ」と言う人がいたが、そうだなと思う。わたしのふるさとがそんな遠い時代に、揺れ動く歴史の中でかすかにでも登場してくるのがじわっとおもしろく思った。
わたしの故郷はそんな時代から開けてきた土地だったんだと本当に実感できるな。
この本と同時並行に読んでいる網野善彦さんの「日本の歴史を読み直す」はその時代あたりから少し時を経た中世の時代にかけての歴史がリアルに理解できるようでとてもおもしろい。
天皇や女性、百姓などにたいしてこれまでの見方とは違う新しい見方を広げてくれるし、わたしに向けて、さあどうやって生きていく?と問いかけてくる。