はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

図書館で

帝釈峡の宿舎で

昨日は図書館で、小さい子達に絵本の読み聞かせをする当番だった。ちょうど“トライやる”ウイーク中で、数人の中学生さんが、図書館の仕事の実習にきていて、わたしたちボランティアの活動にも見学にきてくれていた。
少しばかり緊張!
じいじとばあばと一緒に来てくれてた二才くらいの男の子はずっと硬い表情をくずさなかったけど、帰り際わたしに小さく手を振ってバイバイと。可愛い表情を何度も見せてくれた。
もう一人の大きな赤ちゃん(一才なりたてくらい?)はお母さんに抱かれながら、絵本の方に手を出して、しきりにあ〜、お〜、あ〜と楽しんでくれているようだった。雨予報で人数は少なかったけどとても面白かった。
この職場を選んだ中学生は本が好きな人がやはり多かったようだ。
私たちのもう一人のメンバーMさんは、中学生の人たちに絵本の読み聞かせについてわかりやすく語りかけ、そのソフトな対応にみとれてしまった。
Mさんは活動の中心的立場にいる人で、いつも新しく入った良い絵本や話題の本などに、ちゃんと注目して、フレッシュな絵本と子どもたちとの出会いをさわやかに準備されるので感心してしまう。わたしはMさんの選んだ二冊の絵本を借りてじっくり読んでみようと思った。「センダック」さんの本“くま!くま!くまだらけ”と「ウラジーミル・ボブリ」さんの本“おやすみおやすみ”


わたしが別に属している読書会の次回課題本「あん」(ドリアン助川著)も借りて帰りのバスの中で読み始めた。読みやすくて一日であっという間に読み終えてしまった。
作者はなんだか学校の先生のような気がした。
ハンセン病の療養所に暮らしている方が出てくる話だった。
わたしは十数年前に出会ったたくさんの忘れえぬ療養所の人々を一人一人心に呼び戻すようにして、その本を読み進めて行った。
一度だけ訪ねて行って、友人と療養所構内の施設で泊まらせてもらったこと、歩き回って見せてもらった園の風景、入らせてもらってお話を聞かせてもらった部屋の様子、「足と手と 目までも借りて 命とは」と言う句を遺したNさんの色々なことを思い出していた。
結純子さんの一人芝居「地面の底が抜けたんです」を泣きながら観たことを、その本を書いた「藤本としさん」のことを思い出した。