はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

Hさんと絵本

nojimoe2015-12-17

緩和ケアの病院施設に入院していたHさんが一昨日亡くなられた。


Hさんも仲間だった「図書館での絵本の読み聞かせ」に向うバスの中で、珍しくオットが携帯に電話をかけてきて、その知らせを聞いた。
Hさんを想いながらもう一人のメンバーと30分間の読み聞かせ活動を終えた。

その後来年に控えている発表(一年に一度絵本について、メンバーが順に何かを調べて発表する)に向けて、「ネコ」の本を探していた。前もってリストアップしていた何冊かを見つけて借りた。


昼過ぎに、よくHさんと一緒に座ってバスを待っていた「図書館前」バス停からバスに乗りこんだ。
座席で何気なくさっき借りたうちの一冊の絵本を取り出した。
「チャーちゃん」というねこの本。
保坂和志さんの文だからどんなだろう?と興味を引かれてページをめくり、驚いた。


「ぼく、チャーちゃん」
と白い花の咲く野っ原のページからはじまり、
次めくると、いきなり
「はっきり言って、いま死んでます」
と白に茶色のもようの小さなネコの後ろ姿が、風そよぐ野原に
ぽわっとあらわれる。
わたしは、ええ〜っと思いながら、やっぱりはっきりHさんを思わずにおれなかった。


そして読んでいる途中でHさんが微笑みかけてるような感じがした。
そう、Hさんは踊ってるんだね!
絵本の中にHさんが重なっていた。


後で思った。
「え〜、わたしネコですか〜?」
とHさんが笑うなあと。