はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

白洲次郎、正子夫妻がここに眠る

白州次郎・正子がねむる

おとといのこと、
「心月院に行こうか?」
と言い出したのはオットクン。
そこは、この街に越して来てからわたしがいつか行ってみたいところのひとつだった。
「いこっ!」
とあっと言う間に決まった。のはいいが、朝快晴だった空にはべっとり灰色の雲たちが手を広げてきていて、お日さまは遠慮がち。
寒い寒い!
でも行きたい気持ちが勝った。45分か50分くらいオットクンの背中を追いかけながら、辛抱強くひーふー言い言い歩いて、坂を少しくだったり、またぐんぐんと登ったり…。キツイな〜。
「たぶん、この辺にあるはず?」
と、迷いながらも少し高台になっているところにふっと現れた心月院に無事到着した。
江戸時代、三田藩主.九鬼の殿様の菩提寺としてずっとさかえてきた由緒ある寺だという。
歴代藩主のお墓たちも壮大で、わわわと後ずさりしそうな感覚だったが。
わたしが一番行きたく思い興味を惹かれたのは、白洲次郎.正子夫妻のお墓がここにあるということだった。
とてつもなく広い墓地のある一角に、白洲家代々のお墓とともに、その二つのやや風変わりなそれがあった。
次郎のお墓は正子がデザインした。
五輪塔の型を板碑にして梵字が一字刻まれている。
なんだかアートっぽい!そっと手を置いてそのひとがらみたいなものと笑いあったよ。
正子が植えた大きな桜の木が、グワイと力強くたくさんの足根を地面にはりつかせ、はだかのゆうゆうとした枝枝を空に拡げていた。
一時半に家を出て、ゆっくりと心月院ですごし、からだはすっかり冷え冷え。あったかい物をもとめて帰りがけにパンやさんを見つけお茶をして、帰ってきたら五時になっていた。