問題は口元だった。どうやってもうまくイメージが合わなくて、赤い紙やフェルトをいろいろな形に切って、あててみては何枚も無駄にした。
無難な仕上がりで、かわいいおさるくんになっちゃった。
はじめのおさるくんは、ちょっとワルで、いじけてそうな、手足の動きの速そうな個性派だったんだけどな。その気配が消えちゃった。
いいのかわるいのか。
山奈さん人形の方は、洋服を作ったところで、途中で制作が長い間ストップしてた。
山奈さん人形は大きな目をぱちっと開いて、いつ続きを作ってくれるのかなと、催促もせず、静かに横になって待っていてくれた。わたしはそれを毎日横目で見ていた。
先におさるくん人形の修正から手をつけていくわたし、山奈さん人形はそれでも怒らずにじっと待っていた。
今日紙粘土でコネコネを再開。
山奈さんの手とくつを作った。
今乾かしているところ。
