はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

ポパイおじさんの笑顔

草刈りの音が聞こえる

カットに行かなくっちゃ、髪が伸びすぎて首がちくちくする。
で、あまりにも素敵なまっさおの空の下を
テクテク歩いて美容院に向かった。
道沿いに木々が植わっているその下草刈りを、市から請け負ったらしい業者の人たちが数人、向こうで草刈り機の音を鳴らしていた。
歩行者が近づくと、何か棒のようなものを持って道に立っているおじさんが草刈りをしているおじさんに一時草刈りを止めるように合図する。
歩行者が一人通るたびに草刈り機の音がやむ。
砂埃や小石が飛んでくるのを気遣っているのかな。
わたしが近づくと工事中を表わすベスト?を着たおじさんが草刈りおじさんに合図した。
草刈りおじ(い)さん?はポパイを少しやせさせたようなくちゅっとした顔で、機械を止めわたしを見た。わたしはありがとう、すみませんという思いでちょっと頭をさげた。
ベストのおじさんがにこっとした。


すっきりとカットをして、手抜きのお昼ご飯を買って、青空の下を帰って行くとき、
草刈りはまだぶううんぶううんと続いていた。
道よりも少し奥まった草地を一人のおじさんが後ろを向いて草を刈っている。
わたしが横に来た時、おじさんはぱたっと機械の音を止めた。
ポパイおじさんだった。わたしが会釈をすると、
ポパイおじさんは真黒に日焼けしたくちゅっとした顔をよりくちゅっとさせて、思いがけないほどのやさしい笑顔を向けてくれた。
なんだかぴょんと跳びたいほどうれしい気持ちがした。


草刈りの季節がくると、この道沿いはこうしていつもすっきりと整備され、次の季節をわたしたちに用意してくれる。