はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

幸せイチゴが持ってきたもの

幸せイチゴ♪

一人でパソコンに向かっているとピンポーンとチャイムがなった。
2階からのぞくと田舎の兄夫婦が見えた。
また、摘みたてのたくさんのイチゴを持ってきてくれたんだ。
今年2回目だ。
採りたてのりっぱなズッキーニとサヤエンドウも入っている。
胸がキューとなる。
めったに家に入ってくれないけれど、
今日は誘いにのって、家に上がってくれた。
うれしかった!
でも何ももてなしらしいことはできない。
うれしくて、いろんな話をした。
兄は田舎のいろいろな出来事を教えてくれる。
一日がかりで二人で山椒の実を収獲したことや
バチッと激しい音とともに近くに落ちた雷のこと、
私が前に書いた創作民話を読みたい人がいて本をかしてあげたと聞いて、
ふうんとうれしくなった。
お義姉さんは耳が聞こえにくいので、話の内容がわからないから筆談も交えて話す。
お義姉さんの赤黒く頑強な大きな手は、右手が痛んでいる。
この痛い手と曲がりかけて痛む腰をおして、
イチゴを摘んだり、サヤエンドウを摘んだり。
わたしはいつも、自分が、大切な、何かとっても大事なものを
すっぽりと落としたまま生きていると、
お義姉さんたちといると、そんなことに気付く。
兄ちゃんたちが帰ってから、
わたしが前に書いた民話やエッセイをさがし出して、
読んでみた。
まだ教師の仕事をしているときの、また辞めた前後の
悶々とした想いや、
子どもの姿に見惚れ、深い喜びに満たされていた自分の感覚を
その文章から読んで、
今、そこから遠いところにいて、
明るすぎてものが全然見えてない自分を
感じる。
よかった。
兄ちゃんたちが来てくれて。