昨日息子の検診の結果がでた。
私はそれがずっと気になっていた。
歯科の待合室でレイモンド・カーヴァーの「大聖堂」を読んでいた時、オットクンから、検診の結果が「大丈夫だったよ」と珍しく絵文字入りでメールが来た。
胸のつかえがポーンと音を立ててとれ、るんるんした気分がやってきた。歯科衛生士？の女の先生が、私の予約時間がかなりオーバーしていることを申し訳なさそうに詫びに来られたが、私は即座に
「あっ全然いいです！」
と変な日本語で答え、本の面白い展開にもいっそうの満足を得て、ハッピーな気分だった。
夕方息子とＹちゃんに電話をかけた。息子の体の懸案事項がなくなって、みんなウキウキしたやり取りで、iPadのＹちゃんはカバのように大きな口を開けてふざけている。
「お母さん、今夜ブルームーンが見られるよ」
と息子が言った。
「うん、みるみる！」
朝のラジオ「夏休み子ども相談」でブルームーンのことを聞いていた私は勢いよく返事した。
ほとんど12時に近づいた頃、“あっそうそうお月さま”と、ベランダにでて見た。すっきりと晴れ渡った夜空に濃い黄色のくっきり美しいまんまるお月さまが輝いていた。
「わあ！きれい」
と私が大きな声を出したそのすぐ後、コツコツと小さな靴音が家の前の道に響いた。その人はほんの少し私の方を見上げた。私の声を聞いたかな？夜中の大声は恥ずかしかったけど、その人は歩きタバコをしていてなんだか幻滅。そしてうちの前を通り過ぎ、すぐ斜め前の家に入って行った。わっ、ご近所さんだった！
というわけで、ブルームーンの神々しい輝きに浸ったのは5秒ほど。あっという間にそっけない現実に取って変わられちゃったのです。
でもブルームーン☆いい月でした♪
