一代目もみじは、木の幹のなかほどをたくさんの虫に食い荒らされ、
オットクンの応急手当をずっと受けてきたが、
毎年、少しずつ弱ってきていて、
紅葉の季節にも、本来の美しさをうまく発揮できにくくなってきていた。
そこで鉢で育てていた２代目もみじを襲名披露させようと考えている。
一代目の根っこに鉢を置いて、
前もって自覚を育て、
春にはめでたく庭木デビューするという段取りだ。
この２代目は、友だちのきりちゃんが関係しているもみじだ。
何年前だったか、きりちゃんと宝塚のガーデンフィールズに遊びに行ったとき、
とてもきれいなイロハモミジが葉を広げていて、わたしが
「わたし、このイロハモミジ大好きやねん」
と言ったのだ。
するときりちゃんがイロハモミジの根元あたりにぴょこっと顔を出していたもみじの赤ちゃんをプイと採取して、根っこをティッシュで包み小さな池の水でぬらして、ビニールの切れ端に包んで
「ハイ」
と手渡してくれたんだ。
それを大事に鉢に植え、育ててきたら、
いつのまにかこんなに大きく成長した。
あととりができてよかったね、一代目もみじさん。
すばらしい紅葉を魅せてくれそうな予感がするこの２代目！
すくすくと伸びていってね。
