はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

もう一度読んでみるとわかってくる

「木野」という春樹さんの短編を、今日もう一度読んでみた。
この短編が、「村上さんのところ」で話題になっていて読みたくなった。
一回目に読んだ時とてもこころにくいこんでくる話だったけど謎にクラクラしてしまってた。
今日読んで、わたしはしっかり何か確かなものをつかんだと思った。読後「木野」さんの哀しさが押し寄せてきて体の奥の方から涙が押しでてきた。哀しさに取り囲まれた。


伯母さんの存在がうわあっと浮かび上がってきた。
「どこかで現実と結びついていなくてはならない。そうしないとおれはもうおれでなくなってしまうだろう。おれはどこにもいない男になってしまう。」
わたしは自分と現実をつなげるたくさんの「伯母さん」的なものを感じて、哀しさと重なった喜びに、
震える感動を覚えた。