はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

大根愛

植え直されても長い間、元気!

「大根愛」という題名のエッセイを書いた。
私たちの読書会は次号同人誌のテーマに、「食」と「夢」を挙げているので、「食」について考えを巡らせていて、
あ〜大根のことなら書いてみたいと思ったんだ。
大根が好きだ。
あの形も、色も、味も、その存在感も、象徴的意味(勝手に私が思い込んでいるのだけど)も。
人形劇に登場させるため「ぬいぐるみ」の大根も作ったことがある。


ほとんど水分で出来ていて、図体は大きいけれども料理ではいつも脇役をつとめている。大根役者と言われても、めげない。
それどころか相手に自在にとけこんで大根は主人公以上の目の覚めるような演技をやってのけるんだ。


 11月中旬に鳥取の田舎からいただいてきた新鮮な大根たち。お義姉さんが土に埋めといたら長持ちするよと教えてくれた。
それを埋めておいて、おいしく順に引き抜いて食べ、
最後の一本を新年にやってきた息子たちにあげることにした。
息子が大根の葉の根元を持ち、Yちゃんが息子の上着をつかんで
「うんとこしょ、どっこいしょ」
「それでも大根は抜けません」
と絵本通りの掛け声をみんなでかけた。
「とうとう大根は抜けました!」
わたしは抜けた大根の姿を見てほれぼれした。
鳥取の黒い土の中からやってきて、うちの畑の中に二か月いる間に、
大根はその白い長い体に、うぶ毛のようなたくさんの新しいねっこを出していきいきと命を生きていたんだ。