英会話のサークルで、わたしの隣の席で一緒に学んでいたＭさんが、今日で最後のレッスンになった。
彼はボランティアで、はるばるアフリカの地中海に面した国へ、上下水道の設備の現地指導に行くという。わたしとほとんど年が変わらない彼のポジティブな生き方にはほんとうに勇気をもらえる。それも２年間だというのだ。いっしょに行くことを躊躇されていたおくさんが決断されて、夫婦で出かけられるそうだ。
サークルでは今日Мさんのささやかな壮行会をひらいた。
Мさんはメンバーのなかでは一番遅くにサークルに参加した人で、あれから１年ぐらいたつかなあ。ずっとわたしの隣の席で互いに教え合ったり笑い合ったりしてきた。次回からは寂しくなる。
レッスンの終わり近くになって、みんなで写真を撮ろうということになった時、
今しかないとわたしはキツネの人形「コンチャン」を袋から出して、
コンチャンになって
「Мさん♪僕に勇気をありがとう！無事に元気に帰ってきてくれるのを待っているよ！」
と英語であいさつをした。
終わって帰るとき、駐車場で、Мさんが
「人形のこと、忘れないよ。元気に帰ってくるからまたあいましょう！」
と、富士登山で雪焼けした赤黒いツヤツヤした顔で、
子どものような大きなくるくるした目で笑った。
Ｍさん！いってらっしゃ〜い！
