何年ぶり？
ふるさと大原野神社の秋祭りに出かけた。
兄夫婦が優しくもてなしてくれる。
道端のそこここに柿の愛らしい実が木いっぱいに成り、
稲刈り後また生えてきた若い緑の稲田を見ながら、
懐かしい田舎道を通り神社へ向う。
ここの神社は三つの地区からそれぞれ、曳きだんじり、布団だいこ、やぐらだいこが出て、次々に宮入りし、それぞれが神社の境内で勇壮に暴れてくれる。
だんじりの先端に一人の若者が扇子をかかげ立ち、声を張り謡いあげる中、重い図体をのろのろと焦れったくひきづるだんじり。あっ、鐘の音が響くと突然走り出した♪カンカラカンカンカン！
赤く壮麗なふとんだいこの登場！かつぐ若い衆の肩に棒が食い込み、傾くたびハラハラと観客を巻き込み、手拍子が自然にわきあがる。
紺の法被に地下足袋、おこし姿の若い衆が担ぐやぐらだいこは、たくましく力強く、観客は安心して見守り、腕いっぱいにやぐらだいこが持ち上げられると、おおーと拍手喝采！
オットクンも久しぶりの秋祭りをにこにこと愉しんでいる。
と、目の前に「おかきさん」が大きなカメラを手に現れ、私たちのすぐ前にしゃがむようにして、パチパチと太鼓の写真を撮り始めた。
彼は地域をユニークな視点で取材し、毎月クールにしてホットな話題をミニコミ誌で発信し、地域を励まし続けているのだ。
私は、久しぶりのこの秋祭りをこれまでになく、たっぷりと体の芯から味わっている自分に気づいて、
そのことがじわりとうれしかった。
にいちゃんお義姉さん、ありがとう！
