はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

カチッカチッ!

「火のよ〜じん、カチッカチッ、戸締りよ〜じん、カチッカチッ!」
年末の夜、家の前の通りに、数人の男性の声と拍子木の音が響いて、やがて遠くに去って行った。
ぐんと冷え込むこんな夜更けに、うううブルブル、考えただけで体がふるえるよ〜。
この火の用心カチカチグループの一人が、わたしのオットクンなんだ。
マフラー、手ぶくろ、大きなコート。それでも心配、だって一時間近く、地域をぐるぐる回っているのだもの。
「うぅ、さぶ〜!」と二回めの夜回りから帰ってきたオットクンがこたつにやってくる。
自治会の役員って大変やな〜!こんなこと毎夜やってたら、もっとお年寄りの人だったら体にすごくわるいよ〜」
と、熱いお茶をいれながらわたしが言う。
オットクンはより年配の役員さんを気遣いながらも、どこか楽しそうにわたしには見える。
「まあ、一人でも、あ、火の用心せなあかんな〜とか、戸締り忘れてた〜とか、気付いてくれはったらいいから」
とほっこりとオットクンが話す。
夜回りの人たちの声は、テレビをつけてたり、エアコンがうなってたりすると全然家の中の人には聞こえないよ。
だって、そろそろ夜回り来るかなと、昨夜わたしはエアコンもテレビも消して、和室の障子も開けて、オットクンたちの声を聞こうと待っていたんだから(^_^)☆
「カチッカチッ!火の用心」と太い声の合唱が聞こえて、つい笑っちゃった!
本当にご苦労様です。