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すぐれた文学作品は同時代の辞書には存在しない語彙にリアリティを与え、誰も知らなかった概念の意味を理解させる。読者を彼らが閉じ込められている思考と感性の閉域から連れ出し、「異界を見せる」。
文学も哲学も、あるいは自然科学の書物も、その価値は「世界に対する衝撃度」によって考量されるという点では変わらない。
人々が安住している世界に亀裂を開け、見たことも聞いたこともないものがそこから吹き込んでくる。それは恐怖や不安の経験でもあるし、同時に解放と愉悦の経験でもある。それを可能にするのが「文学」や「思想書」の力である。
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内田センセの"街場の読書論"という本を
積ん読の棚から出して来た。
前に読み始めた時、あまりにもたくさんの未読の本たちについて書かれているものだから、後ずさりして、そのまま本棚の中に埋もれていたんだよ。
なんか、今、読みたいなぁという気持ちが
ひそやかに盛り上がってきた。
嬉しい兆し!
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読者は「自分宛てのテクストだ」と思ったら「きりっ」とする。「オレ宛てじゃないや」と思ったら「ぼおっ」とする。
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まったくそうなんだよなぁ^_^
"隣町の画家さん"作
兄からもらった。お気に入りの絵だ。
玄関に掛けている。
この路地を、幼い私たちが缶けりで向こうから走って出てきそうだ。