はらっぱ日記

里山・はらっぱ育ちのもーちゃんです

降り続く雨の中で

nojimoe2017-04-26

小雨がぱらつく朝、九時ごろだった。
玄関横の鉢植えのみかんの木に、黒いはっぱのようなものがひらひらしてる。なんで黒いんだろ?
と見ると
それは黒いアゲハチョウだった。羽根をたたんで、六本の脚で木の枝にしっかりつかまってぶら下がっている。
よく見るとすぐそばにサナギのヌケガラがあった。
雨なのに今さっき羽化してしまったの?
私は心配になった。こんなにやまない雨にぬれてだいじょうぶなの?アゲハは吹いてくる風と雨に、時々羽を少し広げてゆらゆらとしている。風に吹かれて羽がひらいてしまうのか、自分で羽を開こうとしてるのか、どっちともわからない。
私は(羽化したばかりの時は乾かそうとするよな)と思って
傘を広げてやった。十分くらいしても小雨はやまない。
諦めと、生き物って私が思うより強いかも、とか思いながら家の中に入った。
その後何回か見にいっても、アゲハは羽を閉じたまま、ぶらりとぶら下がったままだ。雨はやまず、このままぐっしょりぬれたらどうなるのか。
オットクンは十時頃外出した。私はなんとなくやる気も出ず、寝転んで本を読んでいた。
三時頃になると雨足がかなりゆるくなり、上がったかもとアゲハを見に出て見ると、
まだ霧雨が降っていて、
なんとアゲハは羽をぱらりと開いていたんだ!
私は立ちつくして
「えらいね」
と言った。このまま雨があがるといいね。
私はシャキッと気持ちを立て直し、衣類の整理を始めた。長い間かかって夏物冬物あいものをそれぞれの場所にきちんと整理した。
図書館から電話があり、(紙芝居講座で私が作った)紙芝居の展示と実演をお願いしたいのだけどと聞かれ、私はやりたいですと返事をした。アゲハに勇気をもらっていたから。
夕方雨は少し上がったり、またしとしとと降ったりしていた。
夜八時ころ見に出るとアゲハはまた羽を閉じていて、雨はつづいていた。もう寝るんだね。明日は雨があがるよ。


アゲハに出会ったのは偶然なのかな?